O~必要不可欠要素~
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日苗日の狂気に巻き込まれる狛枝の話。の予定
互いに執着しすぎた。
その事に気付いていたのはどちらもなのか、それでも二人はその事実を見ないふりして小さな箱庭に閉じこもっていた。
新世界プログラムから第一に復帰した絶望の残党たちの5人、その中でもプログラム内で中心的な立ち位置にいた日向創は目覚めて早々に未来機関への協力を申し出た。
曰く、自分たちの面倒を見てくれた苗木達の恩に報いたいのだと。監視役としても申し分なかったため、何より当人から率先して彼らを見守りたいとの申し出があったため、それはすぐに叶う事になった。
それから彼らは、旧希望ヶ峰学園77期生生き残り組と78期生のそれぞれのグループのリーダーは密に接する事になる。
最初の方は特に不自然な点は無いかに思われた彼らの関係は、徐々に傍目から見ても異常な密着具合だということが露見していく。
日向創と苗木誠は常に共にいた。それは業務を遂行する時もそうであったが、プライベートな時間でも常に共にいる姿が見られた。四六時中共にいるだなんて一般的な家族であっても普通あり得ない状況である。子育て中の母親であっても全ての時間を子供に割くことなど不可能だというのに、二人はいつ、どんな場所であってもずっと、ずっとずっと共にいた。
それは異常だった。
霧切響子は何度か苗木誠に尋ねた。
「なぜそんなに貴方は彼と近くにいるの?」
苗木誠はその質問がもたらされる度にアルカイック・スマイルを浮かべるだけだった。
十神白夜が幾度と無く苗木誠を回収しようと声をかけても、その後ろには必ず日向創がいた。気味悪く感じ、あしらおうとしても苗木誠が盾に入る。逆も然りだ。とても見ていられないと強制的に引き離そうとしたけれど、どうしても上手くいかなかった。
二人はまるでピッタリと型が嵌ってしまったひとかたまりのピースのようで、不恰好にもひとまとめで扱わなければならなくなっていた。
二人は確かに異常だったけれど、それ以外は変わりなく、問題なく作業を進めていった。それぞれ別の仕事をフル回転で行なっている為作業効率としては問題ない。だからこそ二人を分担する決定打として上げる訳にもいかず、仲間たちは二人を持て余した。二人の欠点は常にひとまとめに扱わなければならないことだなんて。
彼らは休日になるとますます二人の世界に閉じこもった。プライベードでも指摘されるのが嫌になったのか、二人揃って部屋に引き篭もる様になった。
引き篭もった部屋の中で何が行われているか、結局のところカメラでもない限りわからないのだけれど、彼らがただの同居人なのか恋人なのかすら周囲には結局わからなかった。人目のあるところでそれを判断させるような行動をしなかったからだ。二人は互いのことを周囲に伝えることもなく、ただ傍に居ることだけが異常だった。
彼らの関係が何だったのか周囲が理解できたのは、結局のところ彼らが分かたれてからだった。
日向創は20代を折り返す事なくこの世を去った。
彼が希望ヶ峰学園に在学中に受けたロボトミー手術の後遺症の為だった。術後の脳の負担が大きすぎた結果、20歳を超えた辺りから脳と肉体の神経の連携がうまく行かなくなり、彼は徐々に身体が動かなくなっていった。はじめは足が、次に手が、2年経つ頃には口もろくに回らなくなった。そこからは脳が溶けてしまったかのように、すとんと明くる日目覚めなくなってしまって、そのまま脳死状態になった。
動かなくなった日向を抱えて苗木は常に移動していた。いやベッドに横になったままになってからはその横が苗木の定位置になっていたのだ。
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