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O~必要不可欠要素~

ヲタクブログです。 絵は無断で持ってかないでください。 ついったーでも呟いてます→wataame1gou シブ垢→523874

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需要などしらぬ!とばかりにネタ出ししてみる
リヴァイアサンなリヴァイさんとその巫女という名の召喚士エレンの二人?旅、巨人の国編



「リヴァイ様、見えて参りました。あれが新たな大地、見果てぬ新世界です」

そうひとりごちた俺の姿を船頭は尊きもののように見守り、儀式にのっとった神殿での簡易的な祈りの礼をしてくれた。
見果てぬ先の大地には巨人がはびこり、その大陸の存在を知っていたにもかかわらず人類はその手を伸ばすことが出来なかった。未開の地は見えるところだけでも魅力的な資源が豊かにあり、天敵ともいえる化け物たちが跋扈するその土地の情報を長い年月の間人々は切望していた。
そこで人々が縋った先が、俺の所属していた神殿の主、「世界の審判者」とも「慈悲なき断罪者」とも言われる「海原の主」リヴァイアサン様だった。我が主リヴァイアサンはレヴィアタンとも呼ばれる大海原の化身で、その姿はすべてを飲み込む巨大な蛇とも言われている。
我が主はその御姿をめったに人類の前に現すことはなく、主の代行者としての神殿の巫女を一人供につけ諸国を周り、人智の及ばぬ超越的な現象を見て回っては審判者として断罪していくという言い伝えが古くから脈々と継がれている。
そして今回の主のお供として選ばれたのが俺、エレン・イェーガーだった。

本当のところをいうと、この大陸を狙って方方に声をかけまくっていた欲深は昔からいたし、それを我が主は須らく無視していた。今回長らく行われていなかった「旅」が再開されたのは、ひとえに俺という存在が居たからなのだ。
そもそも俺が所属する神殿は、少し特殊な成り立ちをしている。俺の居る神殿は一つの血族が代々治めてきた、一族で構成されている変わった神殿なのだ。それがイェーガー家なんだが、そのシステムも変わっていた。基本的に男系家系ではあるものの、必ず長兄が跡を継がなければならないわけでもなく、子が生まれて誰かが継げばよし。複数子がいればその中で神殿を治めたいと一番切望し主に最も忠実だった人間が神殿の長になるというなんとも平和的な方法だった。ちなみにそれでも複数人で争う事があれば、最も「踊りが上手いもの」になったというのも変だと思う。
なんでも俺達の始祖にあたるイェーガー氏は大陸一美しい舞を主に捧げ、それを気に入った主がイェーガー一族と契約を結ぶことを認めたというのだ。だからこそ俺達はどの神殿よりも踊りに力を入れ、それを主に捧げる事を至高の目的としている。

そして毎年行う各神殿対抗の踊りの大会に優勝した俺が自分の神殿で正式に主に踊りを捧げたところ、長らく沈黙していた祭壇の上の巨大なアクアマリンの玉が光輝き、御璽(みしるし)が出たと大騒ぎになったのだ。

いたずら好きな主らしい演出だと思う。
なんせ俺が5歳の頃から舞の練習をしている度にいつの間にかやってきたお兄さんこそ我が主だったと、とっくの昔から俺は気付いていたんだから。


「お前、名をなんと言う」

神殿から少し離れた湖に近い森の中、踊りの先生も立ち去り、一人覚えたばかりの舞を練習していた幼い俺の前に現れ、その人は話しかけてきた。
誰も居なかったはずの切り株に腰掛けた男性は俺から見たら父親並に年が離れて見えて、短く刈り上げられた黒髪と涼しげな目元がひどく清潔感を訴えていた事を覚えている。まるで美しい白蛇のような整った目鼻立ちをした男性を俺はポカンと口を開けて凝視していた。
男性なのにこんなに美しい人を初めて見た。その衝撃が抜けなくてしばらくアホづらを晒していたらしい。突然その人に頬を挟まれて無理やり口を閉じさせられた。

「なんだお前、いっちょまえに面食いか。…否、子供は本来面食いだったな。まだ人より動物に近い生き物だ」

その声と手に俺はむぐむぐと抵抗をはじめて、ようやっとその人は手を離してくれた。その唇の端には淡い笑みが乗っていて、やはり美しかった。

「…エレン。」
「そうか。始祖の名を貰ったのだな」
「…なんでそれを知ってるの?お兄ちゃんもイェーガーの人なの?」
「…さあ、どうだろうな。初対面の人間にいきなり姓を名乗らなかったのは賢いな」

俺の一族は名が売れすぎているから、万一良からぬことに巻き込まることを忌避して、誰何されても簡単に名乗らないように小さな頃から躾けられている。そのことを褒めてくれたのだ。
その人は白い手で俺の頭を撫でてくれた。

「俺のことはお前の家の人間には秘密だ」
「どうして?」
「お前と会えなくなるからな」
「それはヤダ!」

しばらく練習する俺の舞を見ていただけで、そんなに長く居たわけでもないのに俺はもうその人と会えなくなることを嫌がる程に懐いていた。

「名を教えてくれたのと、可愛らしい舞を見せてくれた礼だ。俺の名はリヴァイという」

自分の家の神殿の主の名前を覚えていなかった俺は、その後その名を知ってものすごく驚くことになったのは余談だ。(その事を後に主に知られて「ああだから反応が薄かったのか…」と憐れむような目で見られたのはものすごく恥ずかしかった。座学嫌いが裏目に出た)


『お前ももう15になった。周囲にその実力を認めさせることも出来た。暫くぶりに旅に出るにはちょうどいい機会だ』
「そうおっしゃいますが、主も随分急かされましたよね?流石に13の時に大会出させようとしたのは早計すぎるって親父が嘆いてたの、俺聞きましたよ」
『今頃知ったか。どちらにしろあの大会に出たのも悪くはなかっただろう?』
「まあそりゃそうでしたけど。おかげでアイツとも知り合えて切磋琢磨できましたし」
『そういえばアレもそろそろあっちの後継ぎになるんじゃねえか?』
「え、ジャンも一番の踊り子を勝ち取ったんですか!?クッソー、もうちょっと出航のタイミング遅かったら目一杯お祝い(嫌がらせ)してやれたのに」
『おい本音が出てるぞ。愛でる(いじめる)のもほどほどにしてやれ』

潮風に晒され少し開いた俺の首筋からスルリと身を乗り出し顔を覗かせたもの、珍しいその美しい白蛇は今の主の依り代になっている。周囲には俺の独り言しか聞こえないだろうけど、俺には直接主からの声が聞こえていた。
目の前には未だ人の足で踏み入ることの出来ない巨人の新大陸、その手前で巨人に襲われるのを回避するため、しばらく沖にとどまる。船旅はここで終了だ。
遠い航路を辿ってくれた船員に敬意を示し、俺は正規の祈りの礼を取ってからその身を海原へ投げた。

「我が主リヴァイアサン、平らかなる船旅を御礼申し上げまする。況やこれから彼らの航路も平らかなることを!」

そう言い放ち、俺はその身を捻って両腕に巻いた布をヒラヒラとひらめかせ着水する。
足元で揺れる水面を膝で受け止め、俺は水面に立ち上がった。

これこそリヴァイアサンの巫女としての主からの「祝福」として名高い奇跡だった。主の祝福を受けた巫女はどんなに深い水にも潜らず水面に立つことが出来る。
そしてその水面はなによりも崇高なる主への踊りを捧げる祭壇となる。

俺は主への祈りと感謝を込めて舞いながら新大陸へと、水面の上を踏みしめながら進んでいった。

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